ニュートン鏡筒(MT-200)のミラーが再メッキ(参考>天文趣味のつぶやき: 2022/8/24, 2022/9/15) を終えて帰ってきましたので、 主鏡 に続いて、斜鏡のセンターマーク描きを行ないました。
オフセット斜鏡でない場合でも、ここで示す斜鏡の中心にセンターマークを描くのではなく、オフセットした方が良いと考えます。
こちらで解説してます⇒
天文趣味のつぶやき(2022/9/19)「大失敗、斜鏡損傷&斜鏡センターマークの理解〜斜鏡センターマークはセンターではない〜」
こちらの解説もご参照下さい⇒ニュートン鏡筒の光軸調整〜斜鏡最適位置の考察に基づく調整〜
ニュートン鏡筒の斜鏡は輪郭が楕円です。この楕円のサイズを把握すれば使いやすいテンプレートを作ることができます。
私のMT-200の斜鏡は88mm×63mmです(ジオマテックでの再メッキ時の計測)。Microsoft PowerPointを使って、長径、短径を4mmづつ変えて、四重の楕円を描いて、センターを示す十字線とセンター付近に同芯の円を描いてみました。
カッターナイフで中心付近の円を切り取って、マジックで点を描けるようにしておきます。
なお、オフセット斜鏡の場合は、指定量だけオフセットした十字線を描きます。
この図は斜鏡の長径と短径の比率を説明したものです。
テンプレートを作る際には、長径:短径=1:0.71の比で楕円を描けば良いです。
斜鏡はセルより取り外しておくと作業がやりやすいです。
取り出さない場合でも、鏡面を水平にした姿勢に保持できると作業がしやすいと思います。
斜鏡に製作したテンプレートを重ねて、斜鏡の外径の輪郭がテンプレートの楕円線と同芯状になるよう、テンプレートの位置を微調整します。
テンプレートの鏡面に触れる側について、埃などがついていないよう、テンプレートの紙面および斜鏡の鏡面についてブロアで十分に埃などを飛ばしておくことが大事です。
位置合わせができたテンプレートの上から鏡面を左手の指で抑えるようにしてテンプレートがズレないようにし、右手にマジックを持ってをテンプレートの上に置いてテンプレートを押えた上で、テンプレートの十字線の交点にマジックで点を描きます。
センターマーク描きを終えて、斜鏡をセルに組み込みました。
斜鏡のセンターマークは、斜鏡オフセットをしていない場合は光軸調整において必須ではありません。ただ、あった方が光軸調整作業が楽になるのは間違いないです。
センターマークを描く上での注意点ですが、斜鏡に隠れる主鏡のセンターマークと違い、斜鏡のセンターマークは光路上さえぎられないため、なるべく小さな黒点が望ましいです。