主鏡へのセンターマーク貼り付け(MT-200)
〜自作トレーシングペーパーテンプレート利用〜

2022/9/17掲載

ニュートン鏡筒(MT-200)のミラーが再メッキ(参考>天文趣味のつぶやき: 2022/8/24, 2022/9/15) を終えて帰ってきましたので、主鏡のセンターマーク貼り付けを行ないました。

初めてやってみた「トレーシングペーパーのテンプレート」用いた方法です。このやり方は、 「中心出しの精度が良く」「鏡面への傷リスクが低い」 やり方でおススメです。

1.センターマークの準備

fig1

センターマークを準備します。

私が利用しているのは、エレクトリックシープが販売している 再帰反射センターマークセット(白) です。このセンターマークはオートコリメータ (利用方法の解説)向けのセンターマークで、ニュートン鏡筒では最もおススメなセンターマークと思っています。

MT-200程度の長さの鏡筒では、上段右から二番目(小さい方から二番目)が適度なサイズと感じています。


fig2

使用するセンターマークを剥離紙ごと切り取ります。

次に、切り取ったセンターマークのマークの上に、マークより少し小さめに切り取った両面テープを貼り付けます。この写真でセンターマークの上に載っている白い四角が両面テープです。


2.テンプレートへのセンターマークの貼り付け

fig3

使用する主鏡の大きさに合わせて、このようなテンプレートを作ります。

中心が分かるように十字線を引きました。
中心を示す線は、これでも大丈夫でしたが、センターマークの形に合わせて120度ピッチの3本線にした方が、次の手順でセンターマークを貼り付ける際に”より”やりやすかったかもしれません。

テンプレートの印刷については、「天文趣味のつぶやき: 2022/9/8」を参考にして下さい。

写真はありませんが、この段階で主鏡の上にテンプレートを載せてみて、主鏡の外径とテンプレートの円を同心円状に重ねる練習をして感触をつかみました。


fig4

センターマークに貼り付けた両面テープの剥離紙を剥がします。
この段階では、センターマークの剥離紙を剥がさないように注意して下さい。

テンプレートの中心へセンターマークを両面テープを介して貼り付けます。この写真では、テンプレートの向う側に両面テープを介して貼り付けたセンターマークが見えています。 センターマーク周辺の白い四角はセンターマークの剥離紙です。


fig5

テンプレートを横から見た図解です。

トレーシングペーパーで作ったテンプレート/両面テープ/センターマーク/センターマーク接着面の剥離紙という順に並ぶ形です。


3.主鏡とセンターマークの位置合わせ(芯出し)

fig6

センターマーク接着面の剥離紙を剥がします。
この際にテンプレートからセンターマークが剥がれないように注意して剥がします。

この写真のようにテンプレートにセンターマークが両面テープを介して貼り付けられた状態のまま次の作業へ移ります。


fig7

それでは、テンプレートを主鏡に載せます。

センターマーク側を主鏡に接する向きにして主鏡へテンプレートを ふわっと 重ねます。
センターマークの接着面が露出していますので、この段階では主鏡に接着面がつかないように、 ふわっと 載せて、テンプレートの端を指でつまんでスライドさせる感じで主鏡の外径の輪郭がテンプレートに描いた丸と同心円状に重なるよう位置調整します。


fig8

懐中電灯などのライトでテンプレート越しに鏡面をで照らすと、主鏡の輪郭が見えやすくなります。
この段階で、 慎重に位置確認と微調整を繰返して 後悔しないよう十分に位置合わせをします。


4.主鏡へのセンターマーク貼り付け

fig9

いよいよセンターマークを主鏡へ貼り付けます。

トレーシングペーパーの中心にあるセンターマークを指で押さえて、主鏡へセンターマークを貼り付けます。

センターマークが主鏡へしっかり貼りつくように、且つ、主鏡に傷を付けないように、しっかりと慎重にトレーシングペーパーの上からセンターマークを指で押しました。


fig10

トレーシングペーパーを主鏡から外すと、両面テープの部分でセンターマークから剥がれて、センターマークが主鏡に残ります。

センターマークがしっかり主鏡に貼りついているかを確認して作業終了です。



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