ROMイメージの抜き出し…1
'03.11.9:作成
'03.11.15:変更
ROMイメージは、先述の通り、RS232Cケーブルで、PC-8801mkIISRとPC/AT互換機
を繋いで、抜き出すのですが、それには、TransDISK2(XDISK2)[XDISK2.07]を使用することにしまし
た。このツールは、M88の作者の作成したツールで、ROMイメージおよび、D88形
式のDISKイメージも作成することができるとのことです。また、XDISK2.06をGUI
化した、XDISKWIN2というツールもダウンロードしました。
TransDisk2とXDISKWIN2は、CUIかGUIかという違いのみで、動作内容は同じよう
なので、まずはCUIのTransDisk2で試してみることにしました。ダウンロードし
た、Xdisk2.07.lzhを解凍し、xdisk2.txtを読んでみると、動作としては、まず、
PC/AT互換機より、転送用プログラムXDISK2.BASをPC-8801mkIISRに送信して、88
側で実行した状態で、PC/AT互換機側からの操作で、
- ROMデータの転送(ROMイメージの抜き出し)
- D88形式ディスクイメージの作成(PC/AT互換機のHDDに)
- D88形式のディスクイメージより、ディスクへ書き出し(88のFDDに挿入した
ディスクに)
の3つのことができるようです。
PC-8801mkIISRの設定
PC-8801mkIISRの設定ですが、通信ポートの設定を以下のようにしました。設定
した側を赤字で示し、図でも示し
てあります。
ディップスイッチ1(SW1) |
1 |
起動時のモード (N88-BASICモードで有効)
|
ON |
ターミナルモード |
OFF |
BASICモード |
2 |
起動時の1行あたりの文字数
(N88-BASICモードで有効)
|
ON |
80文字/行 |
OFF |
40文字/行 |
3 |
起動時の1画面あたりの行数
(N88-BASICモードで有効)
|
ON |
25行/画面 |
OFF |
20行/画面 |
4 |
sパラメータ
|
ON |
sパラメータ有効 |
OFF |
sパラメータ無効 |
5 |
DELコード受信時動作
|
ON |
DELコードを処理 |
OFF |
DELコードを無視する |
6 |
メモリウェイト
|
ON |
メモリリードサイクルに1WAIT動作 |
OFF |
通常 |
7 |
CMD_SINGの禁止
|
ON |
CMD_SING使用不可 |
OFF |
CMD_SING使用可 |
8 |
CRTモード
|
ON |
専用ディスプレイ使用
(24.8kHzタイプ) |
OFF |
標準ディスプレイ使用
(15.7kHzタイプ) |
|
工場出荷状態-緑色 |
ON OFF |
□ ■ |
■ □ |
□ ■ |
■ □ |
■ □ |
□ ■ |
□ ■ |
□ ■ |
| 1 |
2 | 3 |
4 | 5 |
6 | 7 | 8 |
|
今回の設定状態
-緑色 |
ON OFF |
□ ■ |
■ □ |
□ ■ |
□ ■ |
□ ■ |
□ ■ |
□ ■ |
■ □ |
| 1 |
2 | 3 |
4 | 5 |
6 | 7 | 8 |
|
|
ディップスイッチ2(SW2) |
1 |
パリティチェック
|
ON |
パリティ有り |
OFF |
パリティ無し |
2 |
パリティ指定
|
ON |
偶数パリティ |
OFF |
奇数パリティ |
3 |
データビット長
|
ON |
8ビット |
OFF |
7ビット |
4 |
ストップビット長
|
ON |
2ビット |
OFF |
1ビット |
5 |
Xパラメータ
|
ON |
Xパラメータ有効 |
OFF |
Xパラメータ無効 |
6 |
通信方式
|
ON |
半二重 |
OFF |
全二重 |
7 |
5インチFDDよりブート
|
ON |
ブートする |
OFF |
ブートしない |
8 |
内蔵FDDインターフェースの禁止
|
ON |
禁止 |
OFF |
通常 |
|
工場出荷状態-緑色 |
ON OFF |
□ ■ |
■ □ |
■ □ |
□ ■ |
□ ■ |
□ ■ |
■ □ |
□ ■ |
| 1 |
2 | 3 |
4 | 5 |
6 | 7 | 8 |
|
今回の設定状態
-緑色 |
ON OFF |
□ ■ |
■ □ |
■ □ |
□ ■ |
□ ■ |
□ ■ |
■ □ |
□ ■ |
| 1 |
2 | 3 |
4 | 5 |
6 | 7 | 8 |
|
|
ボーレートの設定 |
ジャンパスイッチ |
ボーレート(ボー) |
1 | 75 |
2 | 150 |
3 | 300 |
4 | 600 |
5 | 1200 |
6 | 2400 |
7 | 4800 |
8 |
9600 |
9 | 19200(注) |
(注)BASICでは使用できません。
|
今回の設定状態
-緑色
|
┌───RS-232C───┐
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
○ ○ |
○ ○ |
○ ○ |
○ ○ |
○ ○ |
○ ○ |
○ ○ |
● ● |
○ ○ |
|
|
PC/AT互換機の設定
デバイスマネージャーを開き、通信ポート(使用するCOM番号のもの)のプロパ
ティを開きます。
ポートの設定を以下のようにしました。
ビット/秒 | 9600 |
データビット | 8 |
パリティ | なし |
ストップビット | 1 |
フロー制御 | なし |
|
詳細設定は、標準のまま(FIFOバッファを使用にチェック有り)にしま
した。
|
手順
- まず、88とPC/ATをRS232Cクロスケーブルで接続し、それぞれの電源をいれまし
た。88の方には、システムディスクを入れて、ディスクBasicを起動しました。
(TransDisk2の説明によるとROM_Basicでもいいようです。)
- DOSプロンプトを起動し、xdisk2.exeのあるディレクトリで、xdisk2.exeを
実行します。(以下は、xdisk2.exeがc:\xdisk\にある場合の例)
C:\Windows>cd c:\xdisk
C:\Xdiskxdisk2 b -p1 -9
|
|
←PC/AT側のDOSプロンプト画面 |
(今回は、COM1ポートを使用した。)
DOSプロンプトに、
TransDisk 2.07
Copyright (C) 2000 cisc.
通信ポート1, 9600 bps で接続します.
88 にプログラムを転送します。
88で load"COM:N81X" というコマンドを実行してください。
よろしいですか ?
|
|
←PC/AT側のDOSプロンプト画面 |
と表示されました。
- 88で、load"COM:N81X"のコマンドを実行し、PC/AT互換機側のDOSプロンプト
で、リターンキーを入力しました。
- 転送状態が示され、100%に達すると、DOSプロンプトには、「終了しました」
の表示が出て、88側では、以下のように表示されました。
Disk version [Oct 20,1986]
How many files(0-15)?
NEC N-88 BASIC Version 2.0
Copyright (C) 1981 by Microsoft
48669 Bytes free
OK
load "COM:N81X" ←これを入力し、リター
ン
Direct statement in file ←これが表示されたら完了
OK
|
|
←88の画面 |
- 88側でRUNと入力し、リターン(F5キー入力でOK)し、TransDisk/88の起動
画面が表示されました。
TransDisk/88 2.07
Copyeright (C) 2000 cisc.
Push [STOP] key to terminate.
|
|
←88の画面 |
ここまでは、無事終了。自作のRS-232Cクロスケーブルに問
題はないようです。

