迷光や夜露防止のため追加フードを準備する方は多いと思います。
そのフードの長さと内径を決める際の私の考え方を紹介します。
追加フードでイメージサークルがケラレないよう検討をしています。
「公称イメージサークル」から視野角(FOV)を求め、その視野角を持つ光束を、対物レンズまたは主鏡の有効径を基準としてフード先端まで投影します。そして、フード全長にわたって光束がフード内壁と干渉しないように、フードの内径を決めます。
実際の光学系では、イメージサークルを制限する要因は、対物レンズや主鏡の有効径だけではなく、それよりカメラ側にある補正レンズや副鏡、バッフル、接続リング類などの開口部である場合があります。そのため、対物レンズや主鏡の有効径を基準として光束を投影する上記の方法は、実際の光束よりも大きな範囲を想定することになり、安全側の設計となります。
まず、図1を使って屈折鏡筒で説明します。
紫色の線がイメージサークルの範囲を示しています。イメージサークルの端と対物レンズの中心を結ぶ緑色一点鎖線と光軸(橙色一点鎖線:光学系の中心を通り、イメージサークルの中心を通る軸)がなす角度がFOV/2です。
数式で示すと式1で表せます。
反射望遠鏡の場合を図2で示します。主鏡で光が折り返すため一見わかりにくいですが、FOVを求める考え方は屈折望遠鏡と同じです。焦点距離とイメージサークルの関係から、θの計算式も式1と同じになります。
追加フードのサイズについて図3と図4を使って説明します。
赤色が追加フードです。対物レンズまたは主鏡の有効径を通過する光束を、視野角に沿ってフード先端まで延長し、その光束がフード内壁に当たらないようにフード寸法を決めれば、フードによるイメージサークルのケラレを防ぐことができます。
ケラレが生じないフード内径Dfと長さLfの関係は式2で表せます。
説明した計算方法をまとめたエクセルファイルを作りました。
260921_hood-size-r2.xlsx
黄色のセルに自分の鏡筒の仕様を入力すれば、フードの寸法を算出できます。