CANP2024は2024年6月29日(土)、6月30日(日)に兵庫県姫路市の「アクリエひめじ」で大きなトラブルもなく無事閉幕しました。
ご参加いただいた全ての皆様に、心から感謝申し上げます。
私は、CANPには2018、2022、2023と過去3回参加しています。4回目となる2024では光栄なことに実行委員長を拝命し、初めて運営側として参加しました。
ここではその準備から開催に至るまでの一年を振り返ってみたいと思います。
2023年4月、CANの世話人よりCANP2024実行委委員長の打診がありました。
天体写真を趣味とする者として同じ趣味の方達が興味を持って集うイベントを企画できるのは大変魅力的です。ただ、100人規模が集う大規模なイベントを企画・運営するには、協力者が必要です。
ありがたいことに、私が参加している西明石天文同好会へ相談したところ協力するとの快諾をいただけたので、実行委員長を担当させていただく旨、返事をしました。
CANPは歴史あるイベントです。
企画する上で、まずはその過去を知ろうと思い、ネット上に残っている過去のCANPの痕跡を調査してみました(調査結果については、CANのホームページにも掲載していただいています)。
ピンク文字が西日本、青文字が東日本での開催です。一度だけ2年連続で西日本開催ですが、他は毎年、東、西入れ替えで開催されています。私が担当する西日本に着目してみると「西はりま天文台」での開催が最多で6回でした。
なお、ここには掲載していませんが、開催年毎の講演者とそのタイトルも調べています。
私がCANPに過去3回参加して感じたCANPのいい所
私がネット上で見かけたCANPに対する意見、特にネガティブな意見
さて、最初に決めたのは開催地です。
「宿泊込のイベントにしたい」
「遠方の方も参加しやすいよう、新幹線だけでなく空港からのアクセスも重視」
「多くの展示ができるよう、そのスペースを確保できる広い会場」
これらの条件を満たす会場として、『ニチイ学館〜ポートアイランドセンター』を選択しました。
神戸空港から10分、新神戸(新幹線)から30分という好立地の上、宿泊施設あり、大人数収容可能な会議室、予算におさまるお値段とベストな選択ができたと喜んでおりました。
ただ実際の開催はここではありません。事件が起こったのは12月でした。
次に手を付けたのは、どういったイベントにするか、どのような講演をお願いするか、方針決めと今回のテーマの設定です。
基本案を西明石天文同好会の有志(実行委員)で協議(7/29)した上で、CAN世話人の皆さんの了解(8/14)を得て確定しました。
「CANPはCAN会員の例会というイベントですが、既会員だけでなく新規会員を含めて参加してみたいと思われた方全員が楽しんでもらえるイベントにしたい。」これが私が目指した目標です。
そのために、以下のことを重視して準備を進めました。
遠方の方、初めての参加で不安な方など、オンライン参加の希望ニーズがあることは十分に想像していました。事実、ネットで繋がりのある星仲間からは「是非オンラインでの参加枠を設けて欲しい」との声も聞きました。それでも早期のタイミングでオンライン参加枠は設けないことを決めていました。
過去3回CANPに参加してみた私の感想は、
CANPとは、皆既日食のように「その日・その時」「その場所に集い」「五感(人と人との関わり)で楽しむ」イベント
で、オンラインではその真髄を味わえない。だから傲慢かもしれないけど参加してもらう方にはそれを味わい楽しんでもらいたい、これがオンラインを行なわないことにした理由です。
CANPは梅雨時の週末、土曜午後〜日曜午前のイベントです。過去開催例では、初日は13時頃開会、2日目12時頃閉会という形でした。
今回のCANPでは、開会は12時で初日は19時20分まで、2日目は9時開始で閉会は13時10分、その後、お昼休憩無しで(任意参加の)企業講演が14時35分までというスパルタンなプログラムになりました。プログラム案は、r1→r2→r3→r3a→r3b→r3c→r3d→r3eと8回更新してます。
こうなってしまった一番の理由は、講演数、企業展示などをこれでもか〜!というくらいつっこんだからというのが一番の理由ですが、最初に宿泊込のイベントとして初日の夕食後にも講演を行なうプログラム案の変更を余儀なくされたからという言い訳もあります。
今回のプログラムが詰込みすぎなのは元より認識済です。過去を振り返ってみても2023年:8件、2022年:6件、2019年:7件、過去10年で見ても2014,2015年:共に12件が最多です。さらに今回は企業&参加者展示にも力を入れたかったので、その見学時間の確保も必要です。
そのため、いきなり14件の講演をお願いしたわけではなく、講演時間、インターバル、展示見学の時間の配分検討を繰返しながら少しづつ講演依頼をしていき14件の講演を引き受けていただくことができました。
2023年11月29日にテレビで「日本生命保険がニチイホールディングスを買収」とニュースが流れたのを見て、「へー」程度にしか思っていなかったのですが、12月1日にこれが一大事につながることを知らされました。
12月1日にCANP2024の会場として予約していたニチイ学館より、「日生の買収されたため2月末までで営業を終えるため以降は使えない」との連絡が入りました。
そんな、一方的な…ここまで準備してきた計画をひっくり返された気持ちになりました。
次の週末から会場探しに明け暮れました。ネットで立地、会場の種類と規模を調べ、メール&電話で問合せ。10件以上アクセスし値段・会場規模・当日の空き状況の点でほとんどがダメでしたが、なんとか4箇所ほど候補地を見つけました。ただ、宿泊&アクセスの両方を満たす会場はなく、最終的にアクセス性と会場規模を重視して「アクリエひめじ」を選択しました。
結果論ですが振り返ってみると、最終的に到達した展示規模、自身の自宅からのアクセス性(下見のしやすさ)の点で会場が「アクリエひめじ」で良かったなと心底思います。まさに「怪我の功名」でしたね。
「規模の大きな展示」、これは今回のCANPにおいて重視していたことの1つです。
ただ、どれだけの企業が協力してくれるか、参加者の皆様からどの程度の展示があるか、非常に不安な中での計画スタートでした。
結果としては、企業は19社声掛けし8社が展示協力に応じてくれました。感謝しかありません、ほんとうにありがとうございました。
もう一点大事なのは、展示スペースです。当日確保可能な会議室は4室あり、各社の希望の聞き取りの上でレイアウトを具体化していき、会場借用の費用を勘案して3つの会議室をおさえました。
開催日当日、私はほとんど見学できなかったのですが、遠巻きに見た雰囲気ではレイアウトの失敗はなかったかなと自己満足しています。
懇親会は、結果としては会場選びを失敗しました。
100名規模の人数に対応でき、お値段もそれなりのお店というのがほぼなくて、二択という状況でした。
今となってみれば、もう一店舗の方にしておくべきでした。
選択したお店は着席で90名弱の広さのお店です。お店への聞き取りで立食であれば120名は余裕を持って対応できるとの回答でした。
懇親会参加者は最終的に106名、レイアウト図を書いてみた時点で若干の不安を持っていたのですが…
すみません、お店に入ってみると人だらけの状態で乾杯のビールをもらうのも行列ができる状態、はじまってみても料理をもらうのに行列ができてしまいご参加いただいた皆様には大変申し訳なかったです。
「CANP2024とはどんなイベントなのか、その詳細を申込開始より先行して行なう」前述の通り、今回重視したことです。
2/26(〜3日程度かけて連絡):CAN世話人より既会員向けにメールでの連絡を開始
2/26 CAN掲示板(会員専用)にて告知
3/3 私のホームページにてCANP2024の詳細内容を告知
3/5 天文ガイド、星ナビにて告知
この時までは、CANP2024に関する情報は一部関係者に限定していました。
その限定を取り払い情報を公開するということは、以降、簡単には訂正できないということになります。
そこで、特に私のホームページのに掲載する内容は関係者への確認を何度も行なって準備してきました。
3/3に私のホームページへの詳細内容告知と合わせてFacebookおよびXで、私のホームページでの詳細情報を告知しました。
これにより申込開始日(4/5)と申込のフォームURLがCAN会員、非会員関係なく、申込開始前に公開されました。
このやり方が「いつの間にか募集が始まっている」、「どんな内容かわからないので不安」といった意見に対する私のこだわりです。
参加検討される方の悩みをやわらげられるよう、姫路駅から会場までのアクセス方法の紹介ページを作成してみました。
3/5発売の天文ガイド4月号、星ナビ4月号で告知掲載
4/5午前0時にGoogleフォームがスクリプトで起動し、参加申込が始まりました。
この時の様子は、こちらのFacebookに投稿したようにホームページへ掲載しています。
初回申込は上限に到達して一旦締切としましたが、Googleフォームはキャンセル待ち申込として受付を続け、最終結果としてはキャンセル待ちに入力いただいた方全員に参加いただくことを実現できました。
講演会会場は標準で132名が上限、懇親会は100〜120名程度が上限(お店談)という状況でしたので、初回申込では懇親会の上限人数-1名として119名の設定にしました。
結果はCANP2024の申込が119名、懇親会が97名でした
懇親会会場キャパを超えないように意識しつつ、主会場の方は机&椅子のレイアウトを組み替えて上限を超える人数も受け入れられる案を考え、最大で「136名、うち懇親会が110名」の申込を受け付けておりました。
ご都合や体調の問題などで何名かキャンセルが出て、最終的には、参加者130名(1日目:129名、2日目:121名、懇親会:106名)となりました。
本番の3日前に名札の製作を終えました。
これもおそらく過去に例のないオリジナルストラップの首掛け名札です。
あっという間の一年でした。
CANP2024は参加いただいた皆様のイベントです。参加いただいた皆様それぞれが何か良かったと思うところがあれば、幸いです。
最後に、実行委員、運営スタッフ、ご講演・展示にご協力いただいた皆様、そして何よりご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
CANPの運営を表で裏で支えてくれた西明石天文同好会の仲間たち
閉会後、企業各社の荷物は運送会社の方へお願いして会場を後にしました。
9/5発売の天文ガイド10月号、星ナビ10月号にCANP2024の開催報告を掲載していただきました。
これでようやく一区切り、私のCANP2024は終了です。
ここからはCANP2024のまとめサイト他、私がネットで見つけたCANP2024に関する情報を掲載しておきます。
togetter:CANP2024のまとめサイト
天文ハウスTOMITA
今夜も快晴!★koheiの天体写真★
ネイチャーショップKYOEI東京店 星ブログ
junk box
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TRIBUS
もりのせいかつ 別館
天文リフレクションズ
(当日の講演を再現)
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