QHYCCD 冷却CMOSカメラ QHY268C
~APS-Cカラーカメラ~

2023/1/20購入
2026/8/13掲載


冷却CMOSカメラ「QHY268M」を初めて使用してみたことで、低ノイズで素直なフラットデータ(ミラーボックスによるケラレがない)が得られるメリットを実感しました。
このメリットをカラーカメラでもと思いつつ、お財布事情からカラー冷却CMOSの購入を我慢してきたのですが、2022年の年末にQHYCCDのホームページで「Year-End Sale2022 割引のキャンペーン」を知り、購入に踏み切りました。

今回は天文ハウスTOMITAで購入、価格は275,000円(税込)(税抜:250,000円)でした。

カメラ到着

fig1

2023/2/17、カメラ到着しました。


fig2

開封!
艶消し黒の落ち着いたカラーにワンポイントの赤ハチマキの外装がいい感じです。


fig3

QHY268Cは、これまでテーパ結合のマウント方式だったのですが、2023よりショートフランジバックのQHY268Mと同じ構造に変わりました。
これが今回、カメラ購入に踏み切った動機の一つです。


fig4

別途製作していた手差しフィルターボックス&EFマウントを取り付けるため、マウントプレートを外してみると、イヤなものを見つけてしまいました。
ネジの一本に樹脂状の付着物が付いています。
あとで異常が生じてからでは遅い可能性もあるため、これについてはTOMITAさんへ連絡し、メーカ側の見解を確認することにしました。

メーカ側の見解

ご指摘の箇所へのシリコン付着ですが、電子回路の短絡防止のために固定ネジの左右にある金色の端子にシリコンを塗布しています。今回、お客様のお写真のようになったのは塗布する量が多かったようですが、機能的には何ら問題はございませんのでご安心くださいませ。美観的に気になるようでしたらディーラーにて溶剤で清掃をしてもらうようご依頼くださいませ

機能的には問題ないという回答であったので、このまま使用することにしたのですが、この後、もっと大きなトラブルが起こることはこの時は気づいていませんでした。


EFマウント&手差しフィルタボックス(フィルタドロワー)の取付

fig5

カメラの到着より先行してコスモ工房さんへ依頼して、QHY268Mと同じアダプターを製作しておきました。
モノクロカメラ(QHY268M)でLデータを取得し、このカメラ―でカラーデータを取得することでL-C合成する方法を考えており、カメラの脱着を容易化したいというのがEFマウントを使する動機です。
EFマウントであれば、カメラ付け替え後に位相合わせする必要がなく、カメラを鏡筒から取り外し&取り付けする作業もワンタッチで行えます。QHY268MをEFマウントで使用してきた結果、鏡筒姿勢による片ボケを感じたことはなく剛性的に問題ないと判断しています。


fig6

取付完了しました。


トラブル発生

さて、いよいよファーストライトにこぎつけましたが、重大なトラブルが生じました。

発生した事象

使用環境

以下にTOMITAさんを通じてメーカとやり取りした結果をデフォルメして示します。

順番発信者内容
1 メーカ 現行品は内部基盤仕様変更により、カメラに通電すると冷却指令がOFFであっても冷却機能がONになり、設定温度は外気温-15℃程度に自動設定される。
つまり、発生した事象は仕様上の動作である。
希望であれば、この機能をOFFにする個別対応を行う。
2 冷却CMOSカメラで、ユーザが設定温度を指定できないというのはDarkライブラリの使用が困難になり、有益な利便性の一つを損なうことになる。
冷却OFFの操作が電源断しかできないのは、結露抑止やカメラへの熱ストレスをを避けるための緩やかな昇温操作ができないことになり問題と感じる。
3 メーカ 社内協議の結果、今回の仕様変更は顧客志向ではないと結論づけ、従来仕様に戻すことになった。
今回の問合せについては、ディーラーでの基盤交換で対応する。
4 基盤交換ではなく新品交換の対応を希望する。
5 メーカ 代品交換に応じる。

交換品到着

fig7

2023/5/26、交換品が届きました。
右が交換されたものです。SNを見てわかるように番号が古くなっていますので、交換とはいえリビルト品かもしれません。

動作確認をした結果、正常動作が確認できました。

これ以降、2026年に至るまで不具合なく使用できており、良いカメラだと感じています。


両者の動作比較

返品前に、新仕様(交換前)と旧仕様(交換後)のカメラについて、気温20℃での動作比較結果を示しておきます。

新仕様(交換前)旧仕様(交換後)
気温20℃に対し、10℃の冷却温度に設定して冷却動作を開始すると、目標温度が表示され指令電流は0%のままであるが、センサ温度は目標温度よりも先行して下がっていく。
20分程度たっても状況が変わらず、結果として指令電流は0%のままであるのにセンサ温度は設定温度よりも低い温度になってしまい、設定温度に到達しなかったというエラーが生じる。
気温20℃に対し、10℃の冷却温度に設定して冷却動作を開始すると、指令電流がパーセントで表示され順に示される指令温度にきちんと到達することを繰返し、最終的に設定温度で安定する。

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