2025/11/24製作
2025/11/24掲載
EM-200より前のタカハシ製赤道儀用の三脚には水平器(水準器)が標準またはオプション装備されていたと思いますが、EM-200からはなくなりました。これはEM-200で新規採用された早見盤式の極軸望遠鏡に水平器が付属しており、三脚での水平合わせをしなくても極軸合わせができるようになったためだと思います。
この新方式の極軸望遠鏡は画期的でしたが、三脚の水平合わせをした方が極軸調整がしやすいです。特に同じ観測地でセッティングする場合は三脚の水平合わせがしっかりできていれば、極軸合わせは方向調整だけで完了します。
私はデジタル角度計を使って、赤道儀を載せる前に、三脚の赤道儀取付面の水平合わせをしていますが、再現性が悪くやりにくさを感じていました。
NJPの水平器が壊れた時に購入したが結局使わなかった汎用水平器「鍋屋バイテックの水準器(FSLC-20-N-30-B-BK)」が余っていたので、EM-200の三脚に取り付けてみることにしました。
購入した水平器は底面が水平基準で、固定用のM5押すネジが中央に飛び出た形状です。
つまり、三脚の赤道儀取付面と平行な面に、M5のメスネジを立ててやれば取付できるわけです。
この水平器はモノタロウで購入し、4,728円でした。
EM-200の木星三脚には、三脚の脚取付部の上に小さいながらも面があります。
赤道儀取付面と平行なのか正確には確認できていませんが。再現性が取れれば良いと割り切ってこの面に取り付けることにしました。
水平器の大きさを考慮して、マジックで穴開け位置をケガキました。
(最初にケガいた位置は外すぎ、次は内すぎで、その間に穴をあけることにしました。
下穴加工完了しました。タカハシの三脚座はアルミ鋳物なので簡単に穴をあけられます。
M5、並目の下穴径はΦ4.2ですが、Φ4とΦ4.5のドリルしかなかったので、Φ4で開けました。
タップ加工は最初にできるだけ垂直にタップを立てることが大事です。
一方向から確認。
もう一方向から確認。
M5ねじが切れました。
ねじ込んでみると水平器のオスネジの根本にある不完全ネジ部が邪魔をして、面密着しませんでした。
そこで、ネジ穴入口を2mm程度Φ5.5のドリルで広げることで、面密着できるようになりました。
ただ、ネジ穴が若干斜めであったせいか、面密着させた時に片方に若干隙間ができました。
そこで、再度タップを入れて傾きを修正する方向に力をかけながら、数回転タップを回してネジ穴のガタを広げてみると、この用にきちんと面で密着しました。
別の角度から見るとこのような感じです。
ケガキ位置をきちんと確認したおかげで、いい塩梅の位置に取り付けすることができました。
三脚を載せてみた様子です。
まるで純正のような仕上がりに満足しました。
初運用が楽しみです。