10歳の頃、天体に興味を持ってから30年弱。皆既日食は何度あっただろうか?しかし、これまで一度も皆既日食を見たことはなかった。やはり、その時・その場所でしか見られないというのは敷居が高く、見に行くには至らなかった。「単に太陽が黒だけ」と言い訳していたようにも思う。
今回の日食は『日本の上陸可能な陸上で見られる』という自分の人生で数回しかないチャンス。大学の先輩の誘いもあり、奄美への日食ツアーに参加することにしました。
結果は残念ながら雲を通しての観測となり、黒い太陽を見ることはできませんでした。しかし「行って良かった」と感じることができました。
6分を超える皆既時間と注目された悪石島は、結果でも暴風雨の中の観測と注目される形となりネットでもいろいろと書きたてられる結果となっていますが、皆既日食の素晴らしさは全身で感じてこそ得られる物であり、その一部でも感じる経験は有意義だったのではないでしょうか。
奄美では天候はもう少しだけ条件が良く、コロナは見えなかったものの第2接触、第3接触は見ることができました。この間の変化・スピード感は凄まじく宇宙の動きを感じられたように思います。
そこに雲があろうとなかろうと、太陽が地球に落とした月の影は2000km/hを超える速度で駆け抜けて行きました。自然は人の都合など待ってくれません。今回は条件が揃わず黒い太陽は見れませんでしたが、いつか必ず目撃します。