C28セレナ e-Pedalボタンの自動ON

2024/9/1 掲載

前モデルのC27セレナではアクセルペダルのみで発進、加速、停止までコントロールできるe-Pedalでした。 C28セレナでは発進、加速、クリープまでの減速というe-Pedal stepに変わってしまい、この点も不満なのですが、さらに不満なのがe-Pedal stepモードが車を始動する(Startボタンを押す)都度Offになってしまうことです。日産がこの仕様にしているのは、いろいろと事情があるようで今のところメモリーされるような改変は期待できないようです。

Startボタンを押して車を始動する都度、e-Pedalボタンを押せばいいのですが、「私にとっては常にONで良い機能」を毎回手動でONにするのはとても面倒です。
ネットで調べてみると同様の不満を持つ人は多数おられて、「スイッチ押し太郎(マイナスコントロール用)(オートパーツ工房)」などタイマー遅延型のリレーを使って、Startボタンを押した少し後にe-Pedalボタンを自動でONするように変更している例が多数見つかりました。

CK Factoryのキットを購入

fig0

e-Pedalボタンを自動ONするのは、この図に示すように、IG信号をもらって一定時間後にスイッチを一度だけONにするリレーをe-Pedalボタンに並列に挿入すれば実現できます。 ただ、配線への割り込み方法としてエレクトロタップなど電線の被覆を傷つける改造は気持ちよくありません。


fig1

カプラー接続で割り込みする方法はないものかと調べてみるとCK Factoryより C28 セレナ e-Pedalスイッチ 自動ON化のキットが販売されていました。 私は、Amazonでの購入より若干安かったヤフオクで落札して手に入れました。

キットの構成は、以下の3つです。
・内装剥がし(オレンジのヘラ)
・遅延リレー(両端灰色カプラー、中央黒(熱収縮チューブで保護))
・IG信号取り出し配線(両端白色カプラー、赤配線とギボシ端子で遅延リレーに接続)


車への取付

fig2

IG信号を取り出すのは、運転席右下にあるオプションカプラーを使います。

運転席側の扉を開けて、側面に見える樹脂パネルを外します。
赤矢印辺りに内装剥がしのヘラを差し込むことで、取付クリップを外しますが、傷つかないよう養生テープを貼り付けてから作業しました。


fig3

側面の樹脂パネルを外した後の写真です。

ヘラを差し込む部分に養生テープ(緑のテープ)を貼り付けて、内装剥がしヘラを隙間に差し込むと、その傍の黄色マルを付けた部分のクリップが抜けます。
後は、隙間を指で持ち上げて域、近くのクリップ(下、上、~)から順にクリップを抜いていきます。
一番最後に、最上部のクリップを抜いてやると、側面パネルが外れました。


fig4

外したパネルを裏返しにした写真です。

黄色マルの5箇所にクリップがありました。


fig5

次に、運転席足元、右下にあるパネルを外します。
このパネルを外すには、黄色マルで示した箇所にある「樹脂ナット」を外します。このナットは指で回して外せました。
ナットを外したら、このパネルを全体的に掴んで手前側に引き抜くことで外すことができました。


fig6

外したパネルの裏側の写真です。

黄色マルで示した2箇所にクリップがありました。


fig7

足元のパネルを外した後の写真です。

黄色マルで示した2箇所がクリップがはまっていた箇所です。

次に赤丸で示した3箇所のボルトを外します。
二面幅が10mmのボルトです。
左上の2箇所(エンジンフードと給油口蓋を開けるレバー)の銀色ボルトを先に外して、最後に右奥にある黒色ボルトを外す手順がおススメです。


fig8

次にエンジンフードと給油口蓋を開けるレバーを手間に軽く引っ張って、このように樹脂パネルから外した状態にしました。


fig9

次に、ハンドルの下にあるパーキングブレーキや運転モードなどの一連のスイッチが取り付けられている樹脂パネルを外します。

このパネルは、先ほど外した黒色ボルトを外せば、後はクリップで止まっているだけでした。
パネル剥がしのヘラは必要なく、パネル周囲に指をかけて手前に引っ張り、少しづつクリップを外していくと、このように全体が手前側に外れてくれました。

多数の配線がついていますが、赤色マルあたりに、目的の「オプションカプラー」がありました。


fig10

その部分を拡大するとこんな感じです。

見えにくいですが、赤色部分に黒の布テープでぐるぐる巻きにされたオプションカプラーがありました。
(最初、すぐ上にある別の空カプラーと間違えてしまったのはナイショです(・・A;)


fig11

黒の布テープの中からオプションカプラー(白色)を取り出しました。


fig12

オプションカプラーに購入したキットにあったIG信号取り出し配線を取り付けました。

私の車ではオプションカプラーは使われていなかったので、オス側のカプラーは開放状態のままでOKです。


fig13

次にエアコンパネル(e-Pedalボタンがついたパネル)を取り外します。

外す際に指の爪先で傷つけないよう、パネル継ぎ目部に養生テープを貼り付けました。

このパネルもパネル剥がしヘラは不要で、エアコンパネルの周囲に指をかけて少しづつ上に引っ張り上げれば外れます。


fig14

外した後、エアコンパネルの裏側写真です。
この写真は車の前側より撮影しています。

e-Pedalボタンのすぐ裏あたりにある、この灰色コネクタに購入した「遅延リレー(配線)」を割り込ませます。


fig15

「遅延リレー」を取付した後の写真です。
この写真は上の写真とは逆向き、運転席側(車の後方側)から撮影したものです。

e-Pedalボタンの裏側にある灰色コネクタを一旦抜いて、そこに「遅延リレー(両端に灰色カプラーがついた配線)」を割り込ませ、オプションカプラーよりここまで引き込んだ赤色配線とギボシ端子で接続しました。
赤色配線は、水色マルで囲った部分で、樹脂ステーの裏側を通しておくのが良いと思います。


fig16

取付した「遅延リレー」のユニット付近を拡大した写真です。


fig17

走行中に遊んだ配線が動いて被膜を損傷することがないよう、取付した配線類をタイラップで固定しました。


fig18

ハンドル下のパネル周辺はこのように赤色配線をタイラップや養生テープで固定しました。

後は、外したパネルを全て元に戻して作業を終えました。


動作の様子

fig19

さて、動作確認です(実際にはパネルを戻す前にやっています)

暗くてStartスイッチを押したのが分かりにくいですが、システムを起動した後、10秒程度遅れてe-Pedalが自動でONされました。



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