レナード彗星(C/2021A1)


C/2021A1-2021/12/10-11

写真データ

撮影日,撮影時間,月齢,撮影地: 2021/12/11, 5:30:13〜, 6.5@5:30,八塔寺
露出時間: 20sec×46コマ
[総露出時間:15m20s]
ISO感度: 1600
機材: タカハシEM200T2M
タカハシε180ED(500mm F2.8)
Canon EOS 6D(HKC),バーダーUV/IR-cut,BYE使用(素子温度:10℃)
タカハシFC-65(ガイド鏡)+QHY5LⅡM&PHD2
撮影地: 岡山県備前市吉永町(八塔寺)
その他: PixInsight,PhotoShop,FlatAidePro
コメント:

レナード彗星が明け方に見えるラストチャンス(12/13までは太陽より先に登りますが、条件的にはラスト)
夕空では高度が低く、機材セッティングを考えるとチャンスはないと思い、これがもう地球には回帰しない双曲線軌道のレナード彗星との最後の会合との気持ちで臨みました。
天気予報は微妙で、徳島のサンラインに行こうかと悩みましたが、初めての土地では難しいかと思い、ホームグランドの八塔寺に決めました。ただ、撮影はいつもの砂利広場ではなく、東側の眺望が良い砂利広場南側の丘の上です。

今回の画像処理では、PixInsightのComet Alignmentのsubtractionの機能を使って彗星核と恒星の両方を止めるように処理しました。
この機能、なかなかクセが強くて苦労しましたが、彗星はメジアンで重ね合わせしその際にHigh側の敷居値は4のままとしました。恒星が結構残りますが、彗星核を消した恒星画像の方と重ねることで、恒星の痕跡はそれなりに消せました。High側の敷居値を下げると彗星のテイルも淡くなってしまうので、それを嫌っての選択です。
これの前に処理した二つのレナード彗星に比べると彗星のテイルに恒星の痕跡が目立たないようになりました。

遠征時の記録

fig1

最後の会合では気合を入れてEM-200にε-180EDの他に普段はスナップ写真にしか使っていないEOS6D(HKIR改造)にSIGMA APO Macro 150mm F2.8をつけて同架しました。
パソコンはそれぞれのカメラ用に1台づつ使用してます。


fig2

彗星は早朝5時過ぎなので、それまでは別の彗星(67P)を撮影して待ちました。腹ごしらえはセブンイレブンで買ったもちもちパンケーキ。


fig3

早朝4時半にレナード彗星が地平線にかかりました。
ただセッティングした場所が悪く(立ち木に被った)、彗星をきちんととらえられるようになったのは、この1時間後です。


fig3

無事捉えました。低空で薄明の中、とことん撮影しましたが、合計で15minのデータとなりました。


fig3

こちらはカメラレンズでの撮影です。


fig3

撮影が終わる頃に雲が広がってきたのですが、なんとか撮影できてよかったです。
この丘には1名同業者がおられました。いつもの砂利駐車場には同じ同好会のAさんがおられました(遠くに車が写ってます)。


fig3

画面中央の木が邪魔になった立ち木、ちょっとのことですが、彗星が立ち木に被っていた時は気持ち的にはかなり焦りました。



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