sh2-240([超新星の残骸])

おうし座
天文ガイド2019年3月号に入選[一般の部]


写真データ

撮影日,撮影時間,月齢: 2018/10/14, 3:35:46〜,4.63@3:35{Hα東側]
2018/11/9 ,23:46:08〜,1.95@23:46[OⅢ東側]
2018/11/11, 0:11:54〜,2.96@ 0:11[OⅢ西側]
2018/11/30,22:29:47〜,22.89@22:29[Hα西側]
露出時間:
写野

OⅢ
合計
東側
900sec×7(105min)
900sec×10(150min)
255min
西側
900sec×10(150min)
900sec×9(135min)
285min
合計
255min
285min
合計総露出540min(9h)
ISO感度: 1600
機材: タカハシEM-200TEMMA2M
タカハシε-180ED(500mm F2.8)
Canon EOS 6D(HKC,バーダーHα7nm, バーダーOⅢ8.5nm),BYE使用(素子温度:10〜17℃)
タカハシFC-65(ガイド鏡)+QHY5LⅡM,QHY5LⅢ174M&PHD2
撮影地: 岡山県備前市吉永町(八塔寺ふるさと村)
その他: AOO疑似カラー合成,RStacker(ダーク&フラット補正),CameraRaw,ステライメージ7(加算平均コンポジット,デジタル現像),FlatAidePRO(フラット処理),PhotoShopCS6(レベル・トーン補正,各種フィルタ等)
コメント: 2年前、2016/11〜2017/1にかけて、 この対象に初挑戦しました。
その時は、バーダーのUHCフィルタを使用しての挑戦で、カメラはEOS kiss X5(APS-C)でした。モザイクは6視野におよび各視野2hr露光、12時間かけた当時の自分としては初の大作(のつもり)でした。
今回はナローバンドフィルタを用いたAOO疑似カラー合成、カメラはフルサイズのEOS 6Dに変えての挑戦です。
この対象は非常に大きく視直径が約3度もあります。満月が約30秒ですから、およそ6倍も・・
ですので、フルサイズのカメラでも500mmでの撮影ではモザイク合成が必要で、東西2視野で合成しました。
曇が流れてボツコマが出た影響で枚数ばらつきがでましたが、おおむね2hr以上、合計で9hr露光を重ねることができました。
ただ、OⅢは非常に淡く、Hαに比べ階調をかなり圧縮してます。
少し背景の荒れが出始めていますが、それなりに仕上げられたかなと思っています。
恒星については、バーダーのフィルタでは少しハローが出てしまいます。特にOⅢの方が顕著で、画像処理にて弱めてみました。

この天体についてですが、sh2-240の他Simeis 147の符号もあり、wikipediaによるとおよそ3,000光年の距離にあり、約10万年前に出現した超新星の残骸です。星雲の領域は約140光年にも及ぶようです。
赤い色が水素ガスの電離で輝くHα、青色が酸素ガスの電離で輝くOⅢの領域です。
それぞれが複雑に絡み合った美しい星雲だと思います。

<2019/2/3追記>
天文ガイド2019/3月号の一般の部に入選できました。
2年前にUHC-Sフィルタを用いて撮影した作品を応募した時は、落選、皆のレベルの高さを痛感しました。
今回同じ対象で入選できたので、喜びもひとしおです。
今回は、SⅡフィルタを使用できませんでしたが、次回はSⅡも加えて撮影したいですね。

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